雨霞 あめがすみ

過去に書き溜めたものを小説にするでもなくストーリーを纏めるでもなく公開します。

水色の日傘 梗概

小学生当時、苦手な公園野球のメンバーに無理やり組み入れられて適当に恥をかいた。

試合後、相手チームの篠田と愚痴った。篠田もやはり運動音痴だ。愚痴を切っ掛けに親しくなれそうだった。

すると、公園の端っこに子連れの若いおママさんがかき氷の店を広げるのを見つけた。二人で食べようということになった。

近寄ってみると、女の子はまだ四つか五つ、ママさんも若くて遠くから眺めるよりずっと綺麗だった。私たちはこの若いママさんに惹かれるものを感じた。

篠田は言う。あのママさんはそれなりの事情があってかき氷を売っている。だから、それを手助けしてやろうではないか。

私は同意した。二人で一計を案じた。互いの組で試合をやらせて、生徒仲間がかき氷を食べるように仕向けるのだ。ちょっとでも売り上げに貢献できるだろう。

転校してきた徳田という男は無類に野球が上手い。試合の度にホームランを打つ。これを自慢していつも気取っていると私たちは思っていた。なんとか徳田に言い含めて怒らせて試合を挑むように仕向けるのだ。

徳田はまんまと乗せられてカンカンに怒って私の組に怒鳴り込んできた。これがちょっとした騒ぎになり、両方の組から応援も参加しそうな気配だ。

私は喝采を叫んだ。試合当日、ママさんがいつも通りかき氷売りに来てくれれば良いのだ。

 

梗概はここまで。本編をよろしくお願いします。